はじめにお読みください

HOME > 第1章 事業所内保育施設を つくりたい!その前に。

2.予算と費用のバランスを大事にする

さて、事業所内保育施設の開設が正式に決定したところで、一番心配になるのは、やはり費用のことだと思います。
私も、2回目に伺う時は大抵お見積を持って出かけます。
意向を反映しながら何パターンかご用意しますが、「こんなにかかるの?う~ん。」「思っていたより安いけど大丈夫ですか?」「妥当だと思います。」・・各社の反応も様々です。
何に対して高いと思うのか?安いと思うのか?は、目的を果たすための投資額として適当なのか否か?ということなのだと思いますが、私は時折〝事業所内保育施設はこうでなければいけない〟という担当者の思い込みと期待度を感じる時があります。

事業所内保育施設には、①開設費用 と ②運営費用 がかかります。
①開設費用は、施設を開設するのにかかる費用で、建築費、設備、備品、保育用品などのこと。
そして、②運営費用は、施設を運営していくためにかかる費用で、保育士等の人件費、保育費、給食費、水道光熱費、教材費、管理費、(家賃)など。
運営費の80~85%が保育士等の人件費と考えて頂いて良いでしょう。

国のデータからおおよその目安として、①開設費用(新設・増改築)は700万円~4,000万円、②運営費用(直営・委託に関わらず)は年間2,000万円という数字が出ていますが、
(経済産業省 平成21年度サービス産業生産性向上支援調査事業(事業所内保育施設等実態調査事業)報告書による)
さて、皆さんの印象はいかがでしょうか?

大事なのは、施設の内容(目的、規模、定員、稼働日など)と、費用のバランスなんです。
もしも本当に預けるお子さまがいるのかどうか判らない状態からの立ち上げだったとしたら、初めからこんなに費用がかかると考えると、やっぱり尻込みしてしまうのではないでしょうか?

なので、私が提案したいのは、まずは出来ることから考えてみませんか?ということです。
ある会社では、空いている会議室を事業所内保育施設として使うことから始めました。
お子さまを預かるためにどうしても必要な最小限の備品やおもちゃだけを揃えました。
一時保育から始めて1年程度稼働させた後、従業員にも浸透してお子さまも増えてきたのでと、そこで本格的に保育施設を新設することにしました。

またある会社では、社宅の一部屋を改装して事業所内保育施設としましたが、お子さまが20名以上に増えて手狭になったのでと、近くに庭付きの一戸建てを借りました。
数年後、またお子さまが10名程度に減ったのを機に、元の社宅に施設を戻したのです。

気張らずに無理のない運営を心がければ、こんな風に柔軟性を持った動きが可能になります。
また、事業所が全国に点在しているような会社では、地元の認可外保育施設と法人契約をし、人数枠や時間枠を購入する形で従業員が利用できる施設を確保するという方法もあると思います。

事業所内保育施設と一口に言ってもその形は様々。
皆さまの目的を果たす施設運営の可能性を模索するために、私達のような保育業者に頼るような時には、できるだけ細かく正直にご相談頂ければと思っています。



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