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HOME > 第1章 事業所内保育施設を つくりたい!その前に。

3.どう運営していくのか? ①

さて、次に考えることは、事業所内保育施設をどのように運営していくのか?ということです。
施設の運営に関しては、①直営 ②全て委託 ③一部委託 という方法がありますが、まずは、事業所内保育施設の運営とは、具体的にどんなことをするのかを少しまとめてみましょう。

1.保育士の募集・面接・採用・教育・配置
事業所内保育施設を運営するにあたって、一番重要な仕事です。
大事なお子さまを長時間お預かりし、保護者が安心して仕事に打ち込める環境を作るためには、「保育士の質」が全てだと断言して良いでしょう。また、事業所内保育施設は、お預かりするお子さまが流動的になることが多いので、その点も考えて人材を採用する必要があります。
給食(おやつ含)などを用意するためには、栄養士、調理師などの人材も必要になりますね。
採用に伴う社会保険等の手続き、シフト作成、勤怠管理、給与支払い等も含まれます。

2.運営書類の整備(行政関係・保育関係・利用者関係)
事業所内保育施設は「認可外保育施設」に該当します。ゆえに、厚生労働省認可外保育施設指導監督基準に準じた運営をしていくことになりますので、必要な運営書類の整備をします。
また、保育運営に関しては、児童福祉法第45条、児童福祉施設最低基準第35条、保育所保育指針に準じて運営するための書類等が必要になります。
その他、利用者である保護者への案内書類(持ち物や保険適用範囲など)も作成します。

3.保護者とのオリエンテーションや連絡業務
入園時の施設見学、利用にあたってのオリエンテーション、お子さまの状態の把握、慣らし保育のスケジュール作成などをします。新入園児が随時いるので、その都度行います。

4.保育教材、備品、消耗品の購入手配と管理
トイレットペーパー、おむつ用ゴミ袋、柔軟剤、消毒液、救急用品等の細かい生活消耗品から、保育士からの申請により、通常の保育に必要な教材(画用紙、テープ類、野菜や花の苗など)やイベント時のテントや備品(例えば臼や杵)などの手配をします。

5.保育士の健診や保菌検査、お子さまの定期健康診断などの手配と実施
乳児を預かる(調乳・授乳をする)、給食がある、保育で生産物が発生する(クッキング保育)場合など、保育士は、定期健診のほか月1回の保菌検査(検便)が必須となります。
また、お子さまの定期健診は年2回必ず行います。(入社時、入園時健診も必要です。)

6.行政対応
各市町村の管轄課に設置届提出、運営状況報告書や改善事項報告書、立入監査の対応をします。
また、発達遅滞児等の報告、小学校に入るお子さまに対する報告書類の提出があります。
行政から発信される空気汚染、伝染病、不審者情報にも随時対応します。

7.ほか雑務全般 
損害保険加入の手続き、給食の発注(離乳食、アレルギー対応)、避難経路の確認と掲示、警察への届出、お子さまの突発的な異変・緊急時の対応(提携病院の手配と契約)、保育日報のチェック、保育士研修の申込、イベント時の会場手配、園内外の清掃などがあります。

思いつくままに出してみましたが、結構ありますね。
確かに専門性は高いけれど、保育士が全て判っているからできるだろうと思ってはいませんか?
保育士はあくまでもお子さまの保育をする人のこと。たとえ実務経験があっても、認可保育園の園長・主任経験者位にならなければ、法規や事務処理までは理解していないのが現状です。
それに、先生方は目の前の子ども達の対応に追われて保育以外のことなど到底できません。
保育士は、何事もなくお子さまを保護者の元にお返しすることが最大のミッションなのです。

上記業務を滞りなくこなしていくためには、他業務との兼務でも構いませんが、事業所内保育施設の運営をフォローする方が必要だと思います。


3.どう運営していくのか? ② に続く >>



4.助成金について
4.助成金について(2015-08-19 07:23)

はじめに
はじめに(2015-08-05 14:12)


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