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HOME > 第2章 事業所内保育施設は こうつくる! ①施設

机といす、絵本棚、パーテーション、家電、布団、キャビネット、玩具 ②

・机といす
子ども達が一番使う机といすは、少し拘って選んで頂きたいですね。
子ども達はどんどん成長しますので、バランスも大事。
保育専門業者では、年齢によって2~3cmごと高さが違ういすを用意しています。
事業所内保育施設でお預かりするお子さまの殆どが0~3歳児ですので、当社ではいつも3~4種類のいすを使い分けています。

机といす、絵本棚、パーテーション、家電、布団、キャビネット、玩具 ②
まず、0歳児はテーブルがついたロッキングチェアタイプ。
簡易的なベッドにも、いすにもなり、食事の援助もしやすいです。

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1歳児は、まだ体が安定しないので肘つきのいすを選びます。
床から座面までの高さは、おおよそ17cmです。
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成長著しい2・3歳児には、肘なしで、高さを変えて用意します。
床から座面までの高さが、20cmと22cm程度が良いと思います。

あとは、子ども達が自由に持ち運べる重さ、収納のために安定してスタッキングできることが大切です。日常生活での「座る」「片付ける」「運ぶ」がスムーズにできることがイス選びのポイントでしょう。

机といす、絵本棚、パーテーション、家電、布団、キャビネット、玩具 ②机に関して留意する点は、形状と高さです。
ドーナツを半分に切ったような形の机は、保育士が真ん中の半円のところに入り、子ども達に向かいあうことができるので、1歳児などの活動や食事の援助に適しています。

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円形テーブルは、人数の変動に対応することができてとても便利。
120φのサイズには1・2歳児が7~8名座れますので、コンパクトな空間づくりが可能となり、子ども達がとても集中します。
また、机上の面積が広いので、保育教材が置きやすいことも利点。
移動もしやすくて、この形はとてもお薦めです。
但し、収納時は安定しないので、十分な収納スペースがない施設には不向きかもしれません。

机といす、絵本棚、パーテーション、家電、布団、キャビネット、玩具 ②
ベーシックなのは四角型。座れる人数は限られますが、組み合わせや収納しやすいなどの点で、現場で一番使われている形です。
最近はかなり軽量化されて、折り畳みも安全になっていますので、移動も収納も使いやすくなっていますよ。高さが変えられる仕様のものもありますが、小規模の施設には良いと思います。

机といす、絵本棚、パーテーション、家電、布団、キャビネット、玩具 ②・絵本棚
子ども達は絵本が大好き!絵本からたくさんのことを学び、お話の中に入り込んで疑似体験を楽しんだりします。
しかし、0~2歳児はまだ字が読めませんので、表紙を見せるタイプの絵本棚にしてあげると、子ども達が自ら好きな本を選べて、片づけも上手にできるようになりますよ。子ども達の自主性を育み、しつけを促すために、家具選びで環境づくりをするのも大切なことですね。

・スマートゲート、フェンス、パーテーション
保育スペースを区切るためのパーテーションは、写真のように足が出ているものがありますが、足元に段差をつけるのは、子ども達が躓いて転ぶなど危ないのでお薦めできません。
机といす、絵本棚、パーテーション、家電、布団、キャビネット、玩具 ②スウェーデンのサンデルスの研究によると、子どもの視界は左右90°上下70°(6歳児)と言われています。6歳児でこの程度ですので、0~2歳児の視界はさらに狭いと考えてよいでしょう。
小さな子ども達は、どういうことが危険なのかを知りません。
周りを意識せず、脇目も振らずに目標物に直進する姿もよく見られます。
安心して自由に動き回れる安全な場所を提供してあげたいですね。

・家電
保育現場は時間との闘いです。ハプニングが起こらない日などありません。
子ども達がお昼寝している時間も、先生方は子ども達から常に目を離さず、書類を書いたり、連絡帳を記入したりしながら過ごします。
食事も水分補給も十分取れない中で、些細なすきま時間で行う様々な雑務や作業。
ほんの少しの家電の便利機能、置く場所の配慮などで効率がかなり違ってきます。
冷蔵庫は子ども達のお弁当やおやつなどを入れたり、予備の水分、教材などを保管します。
少し大きめのものを選んでください。
大事なのは洗濯機。よく使います。お布団が洗える大きさで、保育が本分の先生方のために、家電はなるべくシンプル機能の最新式のものを選択してあげて下さい。

・布団
お昼寝用の布団は、保護者に用意していただく場合と、施設で用意する場合があります。
保護者に用意していただく場合は、敷き詰める時や収納時などを考えると、サイズを指定した方が良いと思います。そして、お漏らし、嘔吐などもありますので、洗濯機で丸洗いが可能なものにして下さい。

突然死などの事故の危険を防ぐために、行政では『あおむけ寝』を推奨し、私達も非常に厳しく指導されます。乳幼児の事故は、お昼寝中に起きることが圧倒的に多いのです。
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そのために、最近は写真のようなスタッキングベッドというものが流行っていますが、限られたスペースの中では自由に寝返りをうちにくい。寝ている時に、子ども達が十分体勢が変えられるような普通のお布団の方が良いと私は思っています。子ども達にとって、寝返りは大切だと思いますしね。
お昼寝中でも保育士が常に見守っていれば、事故は防げるものです。

・鍵付きキャビネット
施設運営に関わる大事な情報、例えば保護者の住所、家族構成、勤務先、緊急連絡先ほか、お子さまの健康診断の結果、傷病経緯、保育要録、成長の記録、また監査書類などの大切な書類は、厳重に管理することが必要です。必ず鍵付きの棚を用意し、鍵の管理もきちんとしましょう。

・おもちゃ
おもちゃは、たくさんあればよいというものではありません。
限られたもので、子ども達が集中して遊べることも大事なのです。
そのために、私達は毎日保育室に出しておくおもちゃをコントロールします。
また、大人が考える良いおもちゃと、子ども達にとって良いもの、好むものは違います。
そして、家庭用と集団生活用のおもちゃも違います。
年齢により使えるものも違いますので、保育施設で用意するものは、丈夫で、幅広い年齢で遊び方が変えられるシンプルなものを選択した方が良いでしょう。

用意しておくと良いおもちゃは、以下の通りです。
・ままごとセット・・・食べものが切れるタイプのもの
・ブロック数種類・・・なるべく単純な形のもの
・積み木数種類・・・なるべく普通のもの
・パズル・・・立体と平面、レベル別にあると良い
・絵本・・・まずは基本的なものを用意し、随時増やしていく

机といす、絵本棚、パーテーション、家電、布団、キャビネット、玩具 ②机といす、絵本棚、パーテーション、家電、布団、キャビネット、玩具 ②
机といす、絵本棚、パーテーション、家電、布団、キャビネット、玩具 ②







食べものが切れるタイプのおままごとセットは、男女問わず人気の玩具です。
0~1歳くらいのお子さまでしたら、まずマジックテープを剥がしたりして遊びます。
指先の力を鍛えるのにいい教材となります。
1歳6ヶ月~2歳くらいになってくると、包丁を使って切って遊びます。
今度は腕の力が必要ですね。
そうそう。子どもって面白いんですよ!
初めて包丁を持つ時に、必ず刃の部分を逆さまに持つんです。どうしてなんでしょうね。
いつも面白いなぁと思って、正しい包丁の持ち方を教えます。
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2歳6ヶ月~3歳くらいになると、食べ物を組み合わせたり、調理器具を使ってお料理をしたり、ランチや、お弁当などを作って遊べるようになり、おままごとごっこに発展していきます。


絵本は、選び出すときりがありませんね。まずは定番ものを揃えて、図書館などで借りたり、保育用品専門業者からの定期配本などで対応したら良いと思います。

このように、玩具は限られた年齢のお子さまだけが使えるものより、年齢を追って幅広い遊び方ができるものが良いのです。そのためには、なるべくシンプルな形を選ぶことがポイント。

逆に必要でないものは、テレビと室内大型遊具。遊び方が限られますし、室内が狭くなってしまいます。雨の日などに子ども達を室内で遊ばせたいのであれば、マット、鉄棒、フープなど体を十分に動かせるような運動遊具を用意すると良いでしょう。


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1.設置場所(立地)
1.設置場所(立地)(2015-08-21 07:19)


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